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東京高等裁判所 昭和57年(ネ)1740号 判決 1986年1月29日

控訴人 北原弘三こと 金載賢

右訴訟代理人弁護士 小室恒

被控訴人 都民信用組合

右代表者理事 治山孟

右訴訟代理人弁護士 本渡乾夫

同 田口秀丸

同 本渡章

主文

被控訴人は控訴人に対し金七〇〇万円及びこれに対する昭和五六年一〇月三一日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。

控訴人のその余の請求はこれを棄却する。

訴訟費用は第一、二審を通じ当事者双方の平分負担とする。

この判決は、控訴人の勝訴の部分に限り、仮に執行することができる。

事実

第一、当事者の申立

(控訴人――当審における訴変更後の新請求)

一、被控訴人は、控訴人に対し金一五四六万円及びこれに対する昭和五六年一〇月三一日から支払済みに至るまで年五分の割合による金員を支払え。

二、訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

との判決並びに仮執行の宣言

(被控訴人)

請求棄却の判決

第二、当事者の主張

(請求原因)

一、控訴人は、昭和四九年頃から被控訴人の池袋支店と取引を始め、北原弘三(口座番号〇〇四一九一)、南明姫(口座番号〇〇七五六三)、伊藤誠(口座番号〇一二八二〇)の各名義で普通預金口座(以下、それぞれを「北原口座」のようにいう。)を有し、また島田千鶴名義で昭和五〇年二月一二日に同支店に預け入れた金二五〇万円の通知預金(証書番号B〇五四〇二、以下「島田通知預金」という。)を有していた。

二、被控訴人は、右北原口座から昭和四九年一〇月四日及び五日に各金三〇〇万円、同年一二月一〇日に金四〇〇万円を、南口座から同年一二月二四日に金五五万円、同月二七日に金一三〇万円を、伊藤口座から昭和五〇年四月二三日に金七〇万円、同月三〇日に金四六一万円を、また島田通知預金から同年四月九日に金一三〇万円を支払ったとして、右各金額に相当する預金の払戻に応じない。

三、しかし、控訴人は、北原口座からの一〇月四日又は五日のいずれか一度の金三〇〇万円の払戻しを除いては、被控訴人の主張する預金の払戻しを受けた事実はなく、その合計金額に相当する預金債権が残存するので、被控訴人に対し、右預金債権元本合計金一五四六万円及びこれに対する被控訴人が右各預金の支払請求をした日の翌日である昭和五六年一〇月三一日から支払ずみまで民事法定利率年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。

(認否)

請求原因事実一、二はこれを認める。

(抗弁)

被控訴人は控訴人の請求により右請求原因二において指摘されているとおり預金を控訴人に支払った。

第三、証拠関係<省略>

理由

一、請求原因事実一、二については、当事者間に争いがない。

二、そこで、被控訴人の抗弁について検討するに、先ず、控訴人が被控訴人と金融取引を始めるに至った経緯として次の事実が認められる。

すなわち、証人渡辺敬止(原審及び当審)、同鈴木敏弘、同若林賢一郎(いずれも当審)の各証言、控訴本人尋問の結果(原審及び当審)(以上の各証人につき、審級の表示は以下いずれも同じ。)を総合すると、控訴人は、元来飲食店経営者であるが、不動産業を経営する株式会社キタハラ(以下「(株)キタハラ」という。)の代表取締役でもあって、かねてより日本信販信用組合から約七千万円の融資を受けて、川口市西川口にキタハラビルと呼称するビルディングを建設し、同ビル一、二階を割烹料理店を経営する株式会社うめや(以下「(株)うめや」という。)に賃貸していたところ、控訴人は右(株)うめやの経営にも参画していたところから、被控訴人からあらたに融資を受けることとし、被控訴人池袋支店との間で折衝していたところ、昭和四九年五月ころ、同支店の次長から被控訴人の本店を経由することなく支店限りで控訴人がその希望する融資額を受けるには、便宜的手段として控訴人を含め四名名義の口座を開設する必要があるとの示唆をうけたことから、ここに控訴人自身のほか同人の妻南明姫、娘島田千鶴、知人伊藤誠らの名義を借用し、右四名の名義で普通預金口座を開設し金融取引を始めることとなった。そして、昭和五〇年当時、控訴人は、(株)うめやに対し約四千万円の立替金債権を有していた(なお、控訴人と(株)うめやとの間には月平均約五〇〇万円の金員の出入りがあった。)ものの、前記日本信販等に対し総額約一億二千万円の負債をかかえており、金融機関との取引額は月平均総額約一〇〇万ないし二〇〇万円位であった。従って、控訴人の資産状況は余裕があるとはいえず、後記認定のとおり、被控訴人池袋支店限りで、屡々融資の面で特別の便宜的扱い(例えば、いわゆる他店券かぶり等)をうけていた。本件係争預金口座の金員はいずれも以上の事情を背景として取引されていたものである。以上の事実を認めることができ、右認定を左右するに足りる証拠はない。

そこで、以下被控訴人の主張する控訴人の各口座からの払戻しの有無について検討する。

三、北原口座について

1. 成立について争いのない甲第一号証の一、二同第二号証、印影が控訴人の印章によるものであることについて当事者間に争いがなく、証人渡辺敬止の証言により真正に成立したものと認められる乙第八号証の一ないし三並びに証人南明姫(原審)、同渡辺敬止の各証言によると、日本信販信用組合新橋支店を支払銀行とする控訴人振出(振出日白地)にかかる額面三〇〇万円の小切手一通が昭和四九年一〇月三日交換に回されたが、資金不足のため不渡りになるところを、持出銀行である被控訴人池袋支店では顧客である控訴人に対するサービスとしてこれを回避すべく、同月四日控訴人の妻南明姫を来店させ、右小切手をいわゆる他店券かぶりの便宜的手続(すなわち、右交換の時点では控訴人の預金残高は不足してはいたが、後刻入金を見込み、被控訴人側において資金を一時立替えて処理するという方法)により買戻させることとし、一応同日付で北原口座から金三〇〇万円の払戻請求の手続を履ませたが、右金員は同月三一日右口座に八〇〇万円の入金があった際、初めて同口座からの払戻の記帳がなされ立替金との清算が結了するに至った(ただし、北原口座の通帳には、前記他店券かぶりの便宜的取扱いがなされたことを示す趣旨で出金の日附は遡って同月四日とペンで書きこまれている。)ことが認められる。従って、北原口座の昭和四九年一〇月四日付金三〇〇万円の払戻しは、同人名義の右額面にかかる小切手の不渡買戻しのため、控訴人の意思に基づいてなされたものということができる。

しかし、前掲各証拠のほか、印影が控訴人の印章によるものであることについては当事者間に争いのない乙第一号証の一ないし三が存在することをも総合すると、前記北原口座からは翌一〇月五日にも前日付の払戻しの際と同じ様式の払戻請求書(控訴人の取引印によるものと実印によるものと各二通あり、いったん実印によって作成された請求書をのちに取引印によって作り直したことが窺われる。また、いずれにも「小切手買取」の記載がある。)を徴して金三〇〇万円の払戻し(但し、前記のとおり預金残高はないので実質は融資)がなされ、一〇月三一日の入金時に払戻しがあった旨の処理(通帳に一〇月五日の記入があることも四日の分についてと同様である。)がなされていることが認められ、被控訴人は右をもって控訴人の意思に基づく現金払戻しがあったとする趣旨と解される(証人渡辺敬止の証言によっても、二口ともが他店券かぶりの清算関係ということでないことは明らかである。)のであるが、小切手の不渡を免れさせるための便宜的措置としてならともかく、現金による融資までが右のような便宜的方法によってなされたとみることは余りにも不自然であって首肯しがたく、かえって五日付の払戻しについても前記のように請求書の作り直しがなされ、同じく「小切手受取」の記載があることをも斟酌すると、控訴人の妻南明姫が求められるまま同時に捺印に応じた余分の払戻請求書を日付をずらして流用し、控訴人の意思に基づかない払戻処理が行なわれたものと窺われないでもない(控訴本人の原審における供述によると、右北原口座の預金通帳は当時被控訴人のもとにあったと認められるので、控訴人において右通帳上の記載を当時承認していたものとみることもできない。)。そして、他に右一〇月五日付の払戻し(四日付の払戻しに重ねてなされた払戻し)が控訴人の意思に基づいてなされたことを認めるに足りる証拠はない。

よって、右一〇月五日付の金三〇〇万円の払戻しに関する被控訴人の抗弁は失当として採ることができない。

2. 被控訴人は、北原口座から金四〇〇万円を払い戻したのは、被控訴人がかねて控訴人に融資していた手形貸付金四〇〇万円を決済したことによるものであるとする趣旨に解される。

よって検討するに、証人渡辺敬止の証言によって真正に成立したものと認められる乙第九号証の一ないし四、成立につき争いのない同号証の五、同第一六号証、弁論の全趣旨により真正に成立したものと認められる同第一七号証並びに同証人の証言によると、控訴人と被控訴人との間で昭和四九年一二月一〇日控訴人が従前被控訴人から融資をうけていた手形貸付金等を同日限り決済することとし、改めて証書貸付により金一五〇〇万円の融資をうける約定が成立したので、被控訴人は、同日右金一五〇〇万円を北原口座に入金すると同時に、手形貸付金四〇〇万円(控訴人振出にかかる同額面の約束手形一通、手形番号〇〇五二、昭和五〇年一月一五日満期)、割引手形金五〇〇万円(手形番号九八〇一五七、振出人・受取人等不明)、通知預金二五〇万円並びに印紙代金一万円、合計金一一五一万円が北原口座から引落されたことが、帳簿上の処理としては一応認められるのである。

しかしながら、前示1においてすでに認定したとおり、被控訴人は、いわゆる他店券かぶりによる緊急を要する便宜的融資の際にも控訴人側から同人の口座から金員を引落すべき普通預金払戻請求書(乙第八号証の一、二)を徴しているにもかかわらず、さしたる緊急事態における融資でもない今回の場合において、控訴人側から何らの書面も徴することなしに前記手形金四〇〇万円の決済につき同人の口座から右金員を引落したというのは、信用を基調とする金融機関の営業活動とは到底解することができない。被控訴人が援用する自動振替についての念書(乙第一六号証)も割引料・貸付金利息・遅延損害金に関する内容であって、手形金そのものについてまで控訴人において自動振替を了承したものとは文面上理解することができないから、右念書によっても被控訴人の主張を正当化しうるものとはなしがたい。

この他に、控訴人と被控訴人との間に北原口座から金四〇〇万円を引落すべき事由たりうる取引があり、ひいて右引落しが控訴人の意思に基づいてなされたことを認めるに足りる証拠はない。

よって、この点に関する被控訴人の抗弁も失当として採ることができない。

3. 以上によれば、北原口座については、控訴人の主張するとおり、なお金七〇〇万円の預金残債権が現存するものというべきである。

四、 南口座について

1. 印影が南明姫の取引印によるものであることについては当事者間に争いがなく、その氏名も同人の自筆によるものであることは同人の証言(原審)によって認められるので全部真正に成立したものと認められる乙第四号証、証人渡辺敬止の証言によると、南口座から昭和四九年一二月二四日金五五万円が払い戻され、控訴人側に現金五五万円が交付されたこと、そして右は控訴人の意思に基づくものであることが認められる。証人南明姫の証言中、右認定に反する部分は、前掲各証拠と対比し採用することができないし、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。

2. 印影が南明姫の取引印によるものであることについては当事者間に争いがなく、その氏名も同人の自筆によるものであることは同人の証言(原審)によって認められるので全部真正に成立したものと認められる乙第三号証、弁論の全趣旨により真正に成立したものと認められる同第一九、二〇号証、証人渡辺敬止の証言によると、南口座から昭和四九年一二月二七日金一三〇万円が払い戻されたこと、右金員のうち、金三〇万円は現金で、金一〇〇万円については、同日付で被控訴人池袋支店長振出にかかる額面金五〇万円の小切手二枚が、当日来店した控訴人の妻南明姫に交付されたこと、右はいずれも控訴人の意思に基づくものであることが認められる。

証人南明姫の証言及び控訴本人の供述中、右認定に反する部分は、前掲各証拠に照らし措信しがたく、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。

3. 従って、以上の認定事実によれば、南口座について控訴人の主張する預金は、いずれも控訴人の意思に基づき払い戻され、現在は存在しないものというべきである。

五、伊藤口座について

1. 成立について争いのない甲第五号証の一、二、乙第二四号証、印影が伊藤の取引印であることにつき当事者間に争いがないので全部真正に成立したものと認められる乙第五号証、証人若林賢一郎、同渡辺敬止の各証言によると、被控訴人池袋支店次長であった若林賢一郎は、昭和五〇年四月二〇日過ぎ、面識ある顧客の一人である控訴人から、同人が経営に関与している(株)うめや名義の手形又は小切手(額面金一一〇万円)の決済日が同月二三日であること、ついては、右同日伊藤口座から金七〇万円を払い戻し、即日これを(株)うめやの当座預金口座に振り込んでもらいたい旨の委託を受けたので、若林はかねてより控訴人から預かり保管中の伊藤誠の取引印を使用し、控訴人の委託の趣旨に従い、同年四月二三日伊藤口座から金七〇万円の払い戻しの手続を履み、次いで右金員を(株)うめやの被控訴人池袋支店における当座預金口座(口座番号一〇六九)に即日振込み、入金したことを認めることができる。

控訴本人の供述中、右認定に反する部分は前掲各証拠に対比したやすく採用することができないし、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。

2. 前記甲第五号証の一、二、印影が伊藤の取引印であることにつき当事者間に争いがないので全部真正に成立したものと認められる乙第六号証、弁論の全趣旨により真正に成立したものと認められる同第二三号証、証人若林賢一郎、同渡辺敬止の各証言によると、前記若林賢一郎は、前段1において認定したと同様、控訴人から予め連絡を受けていたので、昭和五〇年四月三〇日かねてより預り保管中の伊藤誠の取引印を使用し、控訴人の委託の趣旨(すなわち、(株)うめや名義の手形又は小切手の決済日が近づいているので、必要な資金の手当てをしておくこと)に従い、伊藤口座から金四六一万円払戻しの手続を履み、次いで右金員を(株)うめやの被控訴人池袋支店における当座預金口座に即日振込み、入金したことを認めることができる。

控訴人の供述中、右認定に反する部分は、前掲各証拠に対比したやすく採用することができないし、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。

なお、以上1、2を通じ検討するに、証人渡辺敬止の証言によれば、被控訴人池袋支店における(株)うめやの当座勘定元帳(乙第二三号証)に記載されている入出金年月日摘要欄のアルファベットの符号には、被控訴人の内部規約からみて適切でない符号の記入がなされていることが散見されるのであるが、右符号のそごは、同証人の証言によれば、被控訴人の職員の誤解により招来したこと、また、弁論の全趣旨によれば、被控訴人の内部処理手続上、記帳の際の符号は必らずしも統一徹底されていなかったことも窺われるので、右のようにそごが若干散見されるからといって、伊藤口座からの払戻しと(株)うめやの当座預金口座への振込入金との関連を否定することは相当ではない。

他に前示1、2の各事実認定を左右するに足りる証拠はない。

3. 従って、以上の認定事実によれば、伊藤口座について控訴人の主張する預金は、いずれも控訴人の意思に基づき払い戻され、現在は存在しないものというべきである。

六、島田通知預金について

成立につき争いのない乙第七号証の一、二、同第一三号証の一、二、控訴本人の供述によれば、島田千鶴名義の額面金二五〇万円の通知預金は、昭和五〇年四月九日解約され、そのうち、一部はあらためて同人名義の額面金一二〇万円の通知預金(証書番号B〇五四三六九)に振替えられたことが認められる。

そして、その余の金一三〇万円については、控訴人側において右金員を受領したことを証する文言の記載が右通知預金証書自体にはないから、右証書上だけからでは右金員の行方は不明であるといわざるを得ないけれども、原本の存在並びに成立とも争いのない甲第一五、一六号証、証人渡辺敬止の証言により真正に成立したと認められる乙第一四、一五号証、同第二一、二二号証並びに同証人の証言、並びに弁論の全趣旨を総合すると、控訴人の経営する(株)キタハラ振出にかかる額面金三〇万円及び金一〇〇万円の、いずれも日本信販信用組合蒲田支店を支払銀行とする小切手が昭和五〇年四月七日決済日を迎えることになったところ、同社において資金不足であったため、そのままでは同社は取引停止処分をうけることとなるので、これを回避するため、島田通知預金の解約による清算を前提として、被控訴人池袋支店において、いわゆる他店券かぶりの便法を用いて右二通の小切手の決済をはかることとなり、同日、右小切手の裏書人(金一〇〇万円の分は島田、金三〇万円の分は柳)であり同支店に当座取引を有する島田千鶴及び柳浩南の各当座勘定に金一〇〇万円及び金三〇万円の各入金があったこととして被控訴人において立替えによる小切手の買戻処理をなし、同月九日、島田通知預金を解約してそのうち金一〇〇万円と金三〇万円とを右島田及び柳両名の各別段預金に振替えたうえ前記立替え金に充てる処理をしたこと、そして、以上の処理はいずれも控訴人の了解のもとに行なわれたもので、控訴人は残元金一二〇万円についての通知預金証書に改めることに応じ、五月三一日にこれを解約して元利金一二〇万五〇八六円(利息に対する税金控除)を受領しており、なお四月九日解約時までの利息(税金控除)金一万一四一一円も翌一〇日に島田千鶴の当座預金口座に振替入金されていることが認められる。

控訴本人の供述中、右認定に反する部分は、前掲各証拠と対比し、たやすく措信することができないし、証人鈴木敏弘の証言も右認定を覆えすに足りないし、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。

従って、右認定事実によれば、島田通知預金一三〇万円も控訴人の意思に基づく払戻しにより現存しないものといわざるを得ない。

七、以上の次第で、控訴人の本訴請求は、金七〇〇万円及びこれに対する支払請求の翌日であること記録上明らかな昭和五六年一〇月三一日から支払済みまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるのでこれを認容すべく、その余の請求は失当として棄却すべきである。よって、訴訟費用の負担につき民訴法九六条、八九条、九二条を、仮執行の宣言につき同法一九六条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 山下薫 裁判長裁判官横山長は差支えのため、裁判官浅野正樹は転補につき、いずれも署名押印することができない。裁判官 山下薫)

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